2024.08.27
テナント誘致の基礎知識や基本的な流れをご紹介
テナント誘致の基礎知識
テナント誘致とは、地権者・不動産投資家が空室や新規開発物件に店舗やオフィスなどの事業者を入居させるための活動全般のことを指します。
このプロセスは、一般的な物件の賃貸とは異なり、専門的な知識や様々な法律知識と戦略が必要される難易度の高い活動となります。
テナント誘致を成功させるためには、物件の立地条件、周辺施設の調査、商業施設の誘致活動、賃料などの折衝など様々な活動が必要となってきます。
テナントの形態は主に「店舗」「オフィス」「倉庫」の3つに分類されます。
店舗はスーパー、ドラックストア、カフェ、美容院などいわゆる「お店」の事を指します。
不特定多数の来客がある業種が該当し、業種に沿った立地や広さ、必要設備の有無などが重要なポイントです。
オフィスは事務作業や会議スペースとしての利用がメインで、周辺人口や店前通行量（一日のうちに店舗の前を通る人口）などはあまり求められないのが特徴です。
倉庫や物流拠点は物品の保管・貯蔵を目的としており、法人向けの利用が多いです。
それぞれの形態には異なるニーズがあり、これを理解することがテナント誘致の第一歩となります。
テナント誘致を成功させるための戦略
1.適正賃料を設定する
テナント誘致を成功させるためには、適正な賃料設定と魅力的な賃貸条件の提供が不可欠です。
まず、自分の物件の価値を正確に把握し、周辺の市場調査を行って平均賃料（相場感）を確認することが重要です。
賃料が高すぎるとテナントが集まりにくくなり、低すぎると収益性が低下します。
そのため、適正な賃料を設定するためには、ターゲットとする業種に適した価格帯を設定する必要があります。
さらに、賃料だけでなく初期費用や敷金、その他の契約条件を見直すことも重要です。
これにより、テナント側にとって魅力的なオファーを提供でき、入居率を高めることができます。
また、テナントが求める条件を満たす物件にするため、設備や内装の改善も検討すべきです。
2.集客活動を行う
物件の魅力を効果的に伝えるためには、視覚的に優れた資料の作成が不可欠です。
特に、いわゆる「マイソク」「物件概要書」と呼ばれる募集資料は、物件の第一印象を左右する重要な資料です。
この資料には、物件の特徴や周辺環境、交通アクセスなどを詳しく記載し、物件の魅力を最大限に引き出し、テナントが興味・関心を抱くように作る必要があります。
また、作った資料を適切なターゲットの目に触れる広報、広告活動も必要です。
人通りの多いエリアでは、看板やポスターを使ったオフライン広告が効果的ですが、インターネット広告も重要な集客手段の一つです。
特に、ターゲットとなる業種や企業に向けたオンライン広告キャンペーンなどを実施するなど、興味、関心を引き付ける販促企画も必要です。
3.条件交渉を行う
問い合わせがあったテナントに契約形態や各区分（経費、建物附帯設備区分、原状回復、途中解約条件、保証金など）など条件交渉を行い、契約をまとめていきます。
リスク管理とデメリット
テナント経営には多くのメリットがありますが、同時にリスクも伴います。
特に、景気や店舗の売り上げに左右されるリスクが挙げられます。
例えば、コロナ初期のような経済状況が悪化すると、店舗の売り上げが減少し、テナントが撤退する可能性が高まります。
また、空室リスクも大きな課題です。
特に、人気のないエリアや条件の悪い物件では、長期間空室が続く可能性があり、収益性に大きな影響を与えます。
テナント誘致を成功させるためには、これらのリスクを適切に管理することが求められます。
事前にリスク項目を洗い出し、空室期間を最小限に抑えるための対策を講じることが重要です。
また、信頼できるテナントを見つけるために、テナントの信用調査を行うことも必要です。
実践的なアドバイス（まとめ）
最後に、テナント誘致を成功させるための実践的なアドバイスをご紹介します。
まず、ターゲットとする業種や企業に合わせたテナント誘致戦略を立てることが重要です。
1.ご自身の土地の条件を把握し、ターゲットを選定する（周辺人口、立地条件、建物状況、相場、周辺施設、交通状況）
2.ターゲットに対し、適切な集客活動（広告やキャンペーン）を行う
3.条件を交渉し、契約内容をまとめる
また、複数店舗出店実績を基本としたテナント様へのネットワークを活用することで、より多くの候補者に物件をアピールすることが可能です。
テナント誘致は、不動産経営において非常に重要な要素です。
ご自身の土地建物を活用し、収益化アップをお考えのオーナー様はぜひ一度、当社へお気軽にお問い合わせください。
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