2026.07.13
居抜きの達人 第3弾|活用方針の違いを乗り越えた「建物譲渡スキーム」と「空白期間ゼロ」の店舗誘致

今回は、旧テナント様を含めた三者間の「緻密なスケジュール調整」と「建物譲渡スキームの構築」により、賃料の空白期間を生まずにスピード稼働を実現した店舗誘致の事例をご紹介します。
1. プロジェクトの背景と「活用方針の違い」を埋めるスキーム構築
本プロジェクトは、当社の実績取引先である地主様より、「ローソン様退去後の土地活用として、後継テナントのリーシングを行いたい」というご依頼をいただいたことからスタートしました。
当社のネットワークを活かし、条件に合致しそうなテナント様へお声がけをしたところ、カーコーティング専門店の「KeePer技研」様よりいち早く手が挙がり、好条件でのご提示をいただくことができました。
しかし、ここで一つ大きな調整テーマが浮かび上がります。
地主様のご意向:更地での「借地契約」
KeePer技研様のご意向:初期投資を抑えるための「既存建物の活用」
両者の間で土地・建物の活用方針にギャップが生じておりました。こうしたご要望の違いは実務上よくあるケースです。そこで当社が間に入り、建物所有者であるローソン様からKeePer技研様へ建物を安価で譲渡いただくスキームでお話を進めました。それぞれの意向を丁寧にすり合わせ、無事に三者間での合意形成を図ることができました。
2. スピード稼働を実現する「三者間連携」と課題解決
スキームの方向性は定まりましたが、実際の引渡しや着工に向けては細やかな調整が必要です。当社は特に、三者のご要望を完璧に満たすスケジュールの最適化に注力しました。
賃料空白期間ゼロを実現する緻密なスケジュール調整(最重要課題)
地主様にとっては「賃料収入の空白期間をいかに無くすか」、KeePer技研様にとっては「いかに早く着工できるか」が最大のポイントでした。
そこで、建物の引渡しおよび土地の賃貸借開始日を「ローソン様の契約終了日の翌日」にピンポイントで設定しました。ローソン様には引渡し前の現地確認等にも多大なご協力をいただき、地主様の賃料空白期間を一切発生させず、かつKeePer技研様が引渡し当日から即座に着工できるという、三者にとって最善のバトンタッチを実現しました。
引渡し条件の調整
後継テナント様がスムーズに事業を開始できるよう、引渡し時の状態についても調整を行いました。具体的には、旧テナント様側にキュービクルおよび引込柱を撤去してもらい、ポール看板の基礎をグランドレベルでカットしていただく形でお引渡しを受けました。
建築コストへの配慮:入札形式による適正価格での発注サポート
建築計画は、既存建物を「コーティング室」として居抜き利用し、新たに「商談室」と「洗車室」を増築するというものでした。
当社は、KeePer技研様が適正な価格で発注できるよう、実績のある建築会社を2社ご紹介。競争入札形式をとることで、品質を担保しながらコストの最適化を図るサポートを行いました。
3. 三者にとって最適なリレーと堅調なスタートの実現
途中、建築計画の変更等があり、当初の開店目標日からは少し日数を要したものの、無事に6月17日のオープンを迎えることができました。
オープン後、KeePer技研様からは「同時期に近隣で自社の新店舗がオープンした影響もあり、現時点では当初予算には届いていないものの、堅調な売上成長が見られている」とのご報告をいただいております。既存建物を活かしたコストパフォーマンスの高い出店が、今後のさらなる利益貢献に繋がっていくものと確信しております。
まとめ
今回のように、「退去テナント様からの建物譲渡スキームの構築」や「三者のニーズを的確に汲み取ったスケジュールの緻密な調整」を行うことで、地主様、旧テナント様、新テナント様それぞれの課題を解決する円滑なリレーが可能となります。
土地・建物の有効活用や、商業施設のリーシングに関する複雑な課題がございましたら、ぜひお気軽に弊社へご相談ください。豊富な実績をもとに、最適なソリューションをご提案いたします。

