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  • 遊休不動産の活用とは?店舗の閉店で空いた建物を“解体せず賃貸”で活かした成約事例【大阪・オタイチ大阪福島店】

その建物、「解体して更地」の前に“そのまま貸す”という選択肢があります


店舗の閉店・統合で空いた建物、いわゆる遊休不動産の活用は、多くのオーナーさま・事業者さまが直面するテーマです。「残る建物の使い道が決まっていない」「大きな建物だけに、解体して更地にするのも費用がかかる」そんなお悩みは少なくありません。


そして意外に見落とされがちなのが、建物を解体せず、既存の建物のまま次のテナントに貸して活かすという方法です。立地がよく、建物がまだ使えるのであれば、解体費をかけずに、遊休化しかけた不動産を長期の賃料収入に変えられる可能性があります。


今回ご紹介するのは、まさにそのパターンです。大阪市福島区の大型店舗(旧パチンコ店舗、敷地約1,100坪規模)が、解体されることなく、クレーンゲーム専門店「OTAICHI!! POP!! WORLD!! 大阪福島店」(2026年5月開店)へと生まれ変わった成約事例をもとに、店舗の閉店にともなう既存建物活用の進め方・オーナーのメリット・注意点を、わかりやすく解説します。



【事例】閉店で空いた大型店舗が「オタイチ大阪福島店」になるまで


物件は、大阪市福島区、阪神野田駅にほど近い幹線道路沿いの一角です。もともとは営業していた大型のパチンコ店舗(遊技場)で、交差点からもよく見える、視認性の高いロードサイド立地でした。この建物を所有・運営してこられた建物オーナー(旧店舗の運営会社さま)が、この店舗を閉じるにあたり、既存の建物を解体せずに賃貸で活用する方針をとられました。


きっかけは、この建物オーナーさま側と接点をもつ別の仲介会社(パートナー企業)から、「既存建物を賃貸で活用したい」というテナント探しのご相談をいただいたことです。オーナーさまとの窓口はこのパートナー企業が担い、当社は幅広いテナント発掘(リーシング)を強みとしてこの案件に加わりました。つまり本件は、オーナーさま側で既存建物を賃貸で活かす方針が固まっており、その受け皿となるテナントをどう見つけ、どう条件をまとめるかが論点でした。


私たちは、このご依頼を受けて、建物の特性(大型・高い視認性・駐車場付き)に合うテナントを幅広く募集・発掘(リーシング)しました。大型スーパー、ディスカウント、自動車系など複数の業態に打診を重ねた結果、倉庫型のクレーンゲーム専門店を展開し、大阪への出店意欲が高かった株式会社イーグル(オタイチポップワールド)様が手を挙げ、成約に至りました。


当社の立場について、正直にお伝えします。 当社は、この賃貸借契約の貸主でも借主でもありません。本件はもう一方の仲介会社(パートナー企業)と連携して進めた案件で、オーナーさま側の窓口はパートナー企業が、当社はテナントの発掘(リーシング)から条件のすり合わせ、契約の組み立て、引渡しまでの実務を主に担いました。貸主・借主のどちらか一方に偏らず、多くの関係者の間で話がまとまるよう実務を進めることを役割としています。)


この案件でとった方針は、建物を壊さず「現状有姿(げんじょうゆうし)」で引き渡すというものでした。オーナーさま側は遊技機など最小限の撤去のみを行い、その他の内装・設備はそのまま残した状態で引き渡し、店舗づくり(内装・改装)はテナント側が担うかたちです。これにより、オーナーさまは大規模な解体をせずに建物を次の用途へつなぐことができました。


そして、案件化からおよそ7か月後の2026年5月16日、OTAICHI!! POP!! WORLD!! 大阪福島店は無事にグランドオープンを迎えました。



遊休不動産の活用|店舗の閉店・統合で空いた建物、選択肢を比べてみる


店舗を閉店・統合したあとの建物・不動産の扱いには、次のような選択肢があります。それぞれ、オーナーの初期負担・収益性・建物の扱いが異なります。




選択肢オーナーの初期負担収益イメージ建物向いているケース
解体して更地で売却解体費が必要一時金のみ(継続収入なし)取り壊す再活用の予定がない
解体して更地で貸す(借地)解体費が必要地代収入(安定・控えめ)取り壊す建物が老朽化・用途が合わない
既存建物のまま賃貸活用(現状有姿)小さい(撤去は最小限/内装はテナント)賃料収入(安定・地代より高め)保有し続ける建物が使える・立地が良い
そのまま遊休化維持費・固定資産税が出続けるなし(持ち出し)保有(おすすめしません)

「更地にしないと貸せない」と思われがちですが、建物がまだ使えて立地が良ければ、現状有姿のまま貸す“既存建物活用”が、初期負担を抑えて収益化できる有力な選択肢になります。



閉店・統合の建物活用は、「テナント発掘」と「取りまとめ役」で決まる


今回いちばんお伝えしたいのは、ここです。遊休不動産の活用は、「貸したい」と思っても、その建物に合うテナントが見つからなければ前に進みません。とくに大型店舗は、床面積・用途・立地の条件が合う出店企業が限られ、どれだけ幅広く・的確に声をかけられるかが鍵になります。


本事例で当社が担ったのは、主に次のような実務です。



  • テナント発掘(リーシング):建物の特性(大型・高い視認性・駐車場付き)に合う業態を洗い出し、複数の出店企業へ打診。大阪出店意欲の高いクレーンゲーム専門店という受け皿に着地させました。
  • 条件のすり合わせ(取りまとめ):オーナーさま側の窓口となるパートナー企業と連携し、家賃・契約期間・引渡しの状態(現状有姿の範囲)・スケジュールなどの条件が成立するよう、テナント側との調整を中心に進めました。
  • 契約の組み立て:定期建物賃貸借契約や重要事項説明など、必要な書面を整えました。
  • 既存建物ならではの論点の事前確認:立体駐車場や、遊技場から別業態へ用途を変える際の用途変更・建築確認・立地法といった論点は、検討段階で事前に行政へのヒアリングを行い、確認しました。
  • 撤去範囲の整理と相見積の調整:どこを残置し、どこを撤去するかの線引きを整理。必要な撤去は、費用の妥当性を確認できるよう、複数見積(相見積)で進める形に調整しました。

建物オーナーだけで、テナント探しから条件交渉、既存建物特有の法規制の確認までを進めるのは負担が大きい部分です。だからこそ、間に立って全体を束ねる取りまとめ役の有無で、進み方が変わります。



既存建物を活かす「オーナー3つのメリット」


1. 解体費をかけず、“現状有姿”で建物を活かせる


大型建物の解体には、相応の費用と工期がかかります。既存建物をそのまま貸す方式なら、大がかりな解体をせずに建物を次の用途へつなげます。今回の事例でも、オーナーさま側の撤去は最小限にとどめ、内装・改装はテナント側が負担しました。「貸すためにまず壊す」という初期負担を避けられるのは、遊休不動産活用の利点です。



2. 閉店直前まで営業を続けながら、次のテナントへ切り替えるスケジュール設計


店舗の閉店・統合では、「いつまで営業を続け、いつ引き渡すか」が悩みどころです。本件は、閉店の直前まで営業を続けながら切り替える必要があり、非常にタイトなスケジュールでの調整となりましたが、撤去や工事に必要な期間を織り込んで契約期間・引渡し日を設計し、営業機会を大きく損なわずに次のテナントへ引き渡すことができました。



3. 建物を保有したまま、長期の安定賃料に変えられる


売却と違い、賃貸活用では建物がオーナーの資産として残り、契約期間にわたって毎月安定した賃料収入が見込めます。遊休化して維持費・固定資産税だけが出ていく状態を避け、遊休不動産を継続的な収益源に変えられるのが、既存建物活用の魅力です。



相談から開店までの流れ


既存建物の賃貸活用は、思い立ってすぐ開店とはいきません。今回も相談から開店まで約7か月かかりました。大まかな流れは次のとおりです。



  1. ・建物・立地の確認とスキーム精査:床面積・立地・商圏と、用途変更や法規制の可否を見極める
  2. ・テナント募集・発掘(リーシング):建物特性に合う業態へ幅広く打診し、候補を絞り込む
  3. ・条件交渉・取りまとめ:家賃・契約期間・引渡しの状態(現状有姿の範囲)・スケジュールを多者間で調整
  4. ・契約締結:定期建物賃貸借契約・重要事項説明など、必要な書面を組成
  5. ・引渡し準備:撤去範囲の相見積、内覧、鍵・看板・設備の確認
  6. ・引渡し・内装・開店:テナントによる内装・改装を経て開店


つまずきやすいポイントと、その乗り越え方


遊休不動産の活用は、計画どおり一直線に進むとは限りません。今回の事例でも、いくつかの壁がありました。


  • 営業を止めないタイトな日程:閉店の直前まで営業を続けつつ引き渡す必要がありました。撤去・工事に必要な期間を織り込んでスケジュールを設計し、両立させました。
  • 既存建物特有の用途・法規制:立体駐車場の扱いや、遊技場から別業態へ用途を変える際の用途変更・建築確認・立地法などの論点は、候補業態の検討段階で事前に行政へヒアリングして確認しました。
  • 撤去範囲と費用の線引き:どこまで残置し、どこを撤去するかを整理。必要な撤去については、複数見積(相見積)で費用の妥当性を確認できるよう調整して進めました。


こうした不確実性は、遊休不動産の活用にはつきものです。早い段階で建物・法規制を確認し、当事者間に立って全体を調整する専門家がいることで、想定外を乗り越えやすくなります。



まとめ:店舗の閉店・統合で空いた建物を「長期の安定収入」に変える


店舗の閉店・統合で空いた建物は、「解体して更地」だけが答えではありません。建物がまだ使え、立地が良ければ、


  • ・解体費をかけず、現状有姿のまま建物を活かせる
  • ・閉店直前まで営業を続けながら、次のテナントへ切り替えるスケジュールを設計できる
  • ・建物を保有したまま、長期の安定賃料に変えられる

という、遊休不動産の活用という選択肢があります。そして今回ご紹介した大阪・オタイチ大阪福島店の事例が示すのは、建物に合うテナントを発掘し、複数の当事者を束ねて条件と工程をまとめる“取りまとめ役”の有無で、遊休不動産の活きかたが変わるということです。


「うちの建物は、解体せずに貸せるのか?」「閉店・統合したあとの不動産を、どう活かせばいいのか?」まずそれを知ることが、最初の一歩です。






パチンコ店舗・大型ロードサイド店舗・遊休化した建物について、まずはお気軽にご相談ください。

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